特殊ガスに関係する元素名の由来と発見年 閉じる

番号 記号 元素名 英語名 名前の由来・発見年他
1 H 水素 Hydrogen
語源: ギリシャ語のhydro「水」+gennao「生じる」
1766年、英キャベンディッシュが発見し、これを「火の空気」と名付けた。
命名は仏ラボアジェとされている。
2 He ヘリウム Helium
語源: 1868年 仏の天文学者が皆既日食観察時に、太陽光線のスペクトルから発見したことから、ギリシャ語で「太陽」を表すheriosに因んで命名された。
3 Li リチウム Lithium
語源: ギリシャ語lithos「石」。発見:1817年
発見: 1817年、スウェーデンの化学者ヨハン・アンフェドソンが発見。
5 B ホウ素 Boron
語源: アラビア語でbouraq「白い」,ペルシャ語でburah「白」硼砂の色から。
発見: 1797年発見:1808年、仏化学者ゲイリュサックとテナーによって、またこれとは別に英化学者デービーによって単体元素として分離された。
6 C 炭素 Carbon
語源: ラテン語のcarbo「炭、石炭、木炭」
発見: キリスト以前
7 N 窒素 英:Nitrogen
仏:azote
独:Stickstoff
語源: (1) 英語のNitrogenはギリシャ語でnitron,nitrum「硝石」+gennao「生じる」から命名された。
  (2) 仏azoteはa「否定」+zote「動物に関すること」=「生命を支えぬもの」という意味。アゾ化合物はこの影響である。
  (3) 独Stickstoffは「窒息させる物質」という意味で、「窒素」はこの独語の直訳である。
発見: 1772年、英ラザフォード
8 O 酸素 Oxygen
語源: (1) ギリシャ語のoxys「酸」+gennao「生じる」に因んで、1781年、「元素」としての「酸素」を発見した仏ラボアジェにより仏語でoxygeneと命名された。「酸素」は酸とは関係のない中性物質であり、この命名はボアジェの勘違いとも言われる。
  (2) 「酸素」は独語Sauerstoffの直訳である。
発見: 1772年にスウェーデンのシェーレが、1774年に英プリーストリが「単体」としての酸素を発見したが、発表が早かったプリーストリが命名者。
9 F フッ素 Fluorine
語源: ラテン語のfluere「流れる」
発見: 1886年、仏化学者モアッサイが初めて分離。
10 Ne ネオン Neon
語源: ギリシャ語のneos「新しい」
発見: 1898年、英の化学者ラゼーとトラバースが希ガスを発見。発見順は(1)クリプトン (2)ネオン (3)キノセン。1904年、ラムゼーは「空気中の希ガス類元素の発見と、周期律表におけるその位置決定」の功績によりノーベル化学賞を受賞。
11 Na ナトリウム Sodium
語源: (1) ラテン語のsoda「ソーダ=炭酸ナトリウム」
  (2) アラビア語のsuda「ソーダ」
  (3) 日本語のナトリウムは、独語経由でラテン語のnatrium「炭酸ナトリウム」からきたとも、ドイツ語の「ソーダ石(Natron)」からきたとも言われている。
発見: 1807年、英化学者デービーが金属を分離した。
12 Mg マグネシウム Magnesium
語源: ギリシャ北部の地名Magnesia「マグネシア」から
発見: 1808年、英化学者デービーが金属の形で分離した。
13 Al アルミニウム Alminium
語源: ラテン語のalumen「ミョウバン(明礬)」
発見: 1825年、デンマークの化学者エルステッドが塩化アルミニウムを分離。
14 Si ケイ素 Sillicon
語源: ラテン語のsilex「火打ち石、かたい石」
発見: 1823年、スウェーデンの化学者ベルセリウスが単独の元素として分離。
15 P リン Phosphorus
語源: ギリシャ語のphos「光」+pharos「運ぶもの」
発見: 1669年、独の錬金術師ブラントが発見。
16 S 硫黄 Sulfer
語源: (1) ラテン語のsulpur「硫黄」
  (2) サンスクリット語のsulvere「火の元」
発見: キリスト以前
17 Cl 塩素 Chloride
語源: ギリシャ語のchloros「黄緑色」
発見: 1774年、スウェーデンの化学者シェーレが初めて分離に成功し、1810年英の化学者デービーが元素であることを立証した。
18 Ar アルゴン Argon
語源: ギリシャ語のa「否定、〜ない」+ergon「仕事、働く」 =「働かないもの」
発見: 1894年、地上での希ガス発見第1号。ラムゼーとレイリー卿が空気中から発見。
19 K カリウム Potassium
語源: (1) アラビア語のqali,alqali「灰」
  (2) 英語のpotassiumは pot+ash の合成語で「海藻の灰」、「草木の灰」、「ポットの中の灰」とか言われている。
  (3) 日本語のカリウムは独語経由
発見: 1807年、英化学者デービーが金属の形で分離し命名した。
20 Ca カルシウム Calcium
語源: ラテン語のcalx「石灰」
発見: 1808年、英化学者デービーが金属カルシウムを分離した。
30 Zn 亜鉛 Zinc
語源: (1) ドイツ語のZinken,Zinke「フォーク、櫛の先」説
  (2) 「隔膜白班」、「白い鉱床」を表すラテン語という説
発見: 非常に古代から知られていた。
31 Ga ガリウム Gallium
語源: フランス国の古名(Gallia)から
発見: 1875年、仏化学者ボアボードランによって発見されたが、メンデレーエフにより予言されていた元素でもあった。
32 Ge ゲルマニウム Germanium
語源: Germany「ドイツ」。発見者の故国に因む。
発見: 1871年、露化学者メンデレーエフがその存在を予測し、1886年、独化学者ウィンクラーが発見。
33 As ヒ素 Arsenic
語源: (1) ギリシャ語のarsenikos、-kon「強く毒を作用する」
  (2) ペルシャ語のazzirnikh「雄黄(ヒ素を含む鉱石)」
発見: 1250年頃
34 Se セレン Selenium
語源: selene「ギリシャ神話の月の神」。よく性質の似たテルルがtellus「ローマ神話の地の神」に因んで命名されたことから
発見: 1817年、ベルツェリウス
35 Br 臭素 Bromine
語源: ギリシャ語のbromos「悪臭、刺激臭」
発見: 1826年、仏化学者アントワーヌ=バラールが地中海の海草から分離した後、単独の元素として認識されるようになった。
36 Kr クリプトン Krypton
語源: ギリシャ語のkryptos「隠されたもの」。長い間発見されていなかったためこの名がついた。
発見: 1898年、英の化学者ラムゼーとトラバースが発見。
49 In インジウム Indium
語源: 英語のindigo「藍色」
発見: 1863年、独化学者リヒターとライヒが分光分析法で発見。
50 Sn スズ Tin
語源: ラテン語のstannum「すず」
発見: キリスト以前
51 Sb アンチモン Antimony
語源: ラテン語のanti「敵対する」+monachon「僧侶」
元素記号Sbはラテン語のstibium「輝安鉱」から
発見: (1) 15世紀説
  (2) 11世紀説
52 Te テルル Tellurium
語源: ラテン語のtellus「ローマ神話の地の神」
発見: 1782年、独化学者ヨゼフ・ミュラー(別説ではフォン=ライヒェンシュタイン)が最初に発見し、1798年、独化学者クラブロートが元素であることを確認し命名した。
54 Xe キセノン Xenon
語源: ギリシャ語のxenos「不思議な、変わった、異邦人」
発見: 1898年、英の化学者ラムゼーとトラバースが発見。
55   ガス gas
語源: 1577年、ベルギーの化学者ヘルモント(J.B.von Helmont)は木炭を燃やした時に出る気体の研究をし、当時ではとらえどこのない気体(実は炭酸ガス)の存在に気付いた。
彼はこの気体をギリシャ語の「カオスChaos;混沌」に例え、それをベルギーのフランダーズ地方の方言で書き記した。
それがなまって「ガス」と発音されたのが、今日の「ガス」の起源とされている。
56 NH3 アンモニア Ammonia
語源: 古代ローマ人は、燃料として使用していたラクダの糞を燃やした後に残る白い粉末を、エジプトの太陽神「アメン(Amen)」(ギリシャ・ローマ名は「アモン(Ammon)」)に因んで「アメン神の塩(sal ammonicus)と呼んだ。この主成分は塩化アンモニウムであるが、1774年に英化学者プリーストリ−は「アモンの塩」を加熱すると揮発性・刺激性のある気体が発生することに気づき、1792年、スウェーデンの化学者トルーマン・ウールフ・バルジマンが素となった物質に因み「アンモニア」と名付けた。
57 CO2 炭酸ガス carbonic
acid gas
carbon
dioxide
発見: 通常は、1756(1754)年、スコットランドの化学者ジョセフ・ブラックが発見したものとされている。一方、『ガス』の命名者とされているヘルモントを発見者とする説もある。
命名: ブラックは自分が発見した気体を「固定空気」と呼んだ。
その後、ラボアジェは「固定空気」と同じ物質を発見し、当初は「白亜酸」と呼んだとされている。ただし、この時点ではまだ「酸素」が発見されていなかった。酸素の発見により初めて「二酸化炭素」と呼ばれるようになった。
「炭酸ガス」と呼ばれるのは、水分の存在下で酸を生じる物質であるためである。

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