
海外部の業務を通して、みんなが長く働ける環境を作りたい
木村 哲朗
Tetsuro Kimura
木村 哲朗
Tetsuro Kimura
近年、日本国内の産業用ガスの消費量が減少する中、海外に事業フィールドを広げていくことが、海外部のミッションです。タイ マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピン、インドに現地法人を構え、半導体や医療といった分野の企業に対してガス製品を供給しています。お客様は日系企業をはじめとする世界のグローバル企業から、現地の企業まで様々です。
私が所属する海外部事業企画課は、そのような巴商会の海外における事業を円滑に進めるために、現地拠点開発など環境整備を行う部署として2016年8月に開設されました。各地域の現地法人と連携してマーケティングを行ったり、現地で事業を行うためのライセンス取得や申請手続きを行う他、現地の行政にアドバイスをもらったり、コンサルティングを受けたりすることも仕事の1つです。まだ開設されて間もないこともあって、模索しながら、課としての基盤づくりを行っています。
今後のテーマは沢山ありますが、最も注力していることは、海外において巴商会を代表する商品を作ることです。当社はガスメーカーでもなければ、大手商社でもありません。そこで存在感を示すために、ガスの中でもニッチな分野に的を絞って広げているところですが、その中でも特に「〇〇ならトモエ」と言える商品を作ることに注力してきました。今、その成果が少しずつ現れ始めています。
ベトナムでの生活は私の人生観を変えるほど刺激的な経験となりました。国内の営業所に勤務していた当時を振り返ると、当時はどちらかというと義務感で仕事をしていたように感じます。しかし、ベトナムではそういうわけにはいきません。待っていても誰も何もしてくれないので、自分で動くしかありません。
例えば、現地法人を立ち上げる際の役所での手続き1つとってもスムーズには行きません。定められたルールに則って手続きをしても、窓口の担当者はこちらが思った通りには動いてくれません。毎日必ず日本では考えられないようなトラブルが発生します。1つの問題を解決すると、また別の問題が発生して、同時にいくつもの問題を抱えることになります。それらを乗り切ってきたことで、非常に逞しくなりました。
私が赴任していた9年間、東南アジアは凄まじいスピードで成長しました。お客様の成長も早く、生産ラインも次々と新設されました。産業ガス業界におけるビッグプロジェクトといえば、ガスタンクの新設があります。国内ではほとんど建てられませんが、最初に着任したベトナムジャパンガスの5年間だけで、約50本のガスタンク新設に関わりました。もちろん1人でできることではありませんが、チームメンバーを適材適所にコーディネートしてやりきったことは自信に繋がりました。
海外部のメンバーは、それぞれ様々な経験を通して独自のフィールドを切り開いてきた人たちばかりで、私は非常に尊敬しています。特に強いリーダーシップで部署全体を牽引する直属の上司は、追いつける存在ではないと思っています。そのような中で、私は事業企画課の課長にアサインされました。そこで目指しているのは、ボトムアップ型のチーム作りです。これから拠点もどんどん増えていくので、チーム内での情報共有は非常に重要になっていきます。お互いに意見交換をしながら成長するチームを作っていきたいと考えています。
そこで鍵となるのは、やはり入社当時からずっと刻まれてきた「お客様のためになることをする」という社是です。今、我々の課はガスを使用するお客様と直接接することはありませんが、チームメンバー同士、社員同士がお互いのために行動することが、結果的にお客様のためになっていきます。そのためにもチーム内のコミュニケーションは非常に重要だと考えています。
巴商会という会社は良い会社です。在籍する社員は誰もが基本的には良い人ばかりです。国内のモノづくり自体がシュリンク(市場が縮小)していることで将来を心配する人もいますが、皆さんが長く働ける環境を、私が海外で頑張って作ります。だから安心してご入社ください。